当緩和ケア病棟における,血液培養(血培)検査の実施状況を後方視的に調査した.対象は2021年4月からの3年間にがん終末期ケア目的に入院し,血培検査が実施された527人.血培検査の精度管理指標,検出微生物,および血培陽性例の抗菌薬使用状況を調査した.複数セット採取率73.4%,陽性率22.5%,コンタミネーション率2.6%で,薬剤耐性菌が4.5%に検出された.検出微生物のうち陽性菌はcoagulase-negative staphylococciが28.8%と最上位であった.血培検査で陽性と判定された106人のうち,84人(79.2%)には薬剤感受性試験に則った抗菌薬が投与され,vancomycin(31.5%)が最も使用頻度が高かった.緩和ケア領域の感染症の特徴を究明し治療・ケアにつなげることは重要で,血培は有用な検査となる可能性がある.