Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
活動報告
緩和ケア病棟における睡眠障害に対するクロルプロマジン静脈内・皮下投与の現状とミダゾラム併用状況:後方視的記述研究
長 美鈴 玉井 英子普久原 智里久保 衣里奈尾阪 咲弥花
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電子付録

2026 年 21 巻 1 号 p. 49-53

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抄録

【目的】本研究は,緩和ケア病棟において睡眠障害に対するクロルプロマジン(CPZ)の投与実態を,とくにミダゾラム(MDZ)併用に着目して後方視的に検討した.【方法】対象患者126例を調査し,とくに,3日以上CPZを継続した98例について,睡眠スコアおよび日中の意識レベルの推移を評価した.【結果】MDZ併用は99例(78.5%)であり,CPZの有害事象は12例(9.5%)に認められ,過鎮静や錐体外路症状が主であったが,重篤な循環・呼吸抑制はなかった.CPZを3日以上連続投与した98例において,睡眠スコアには改善傾向がみられたが,日中の覚醒度が低下した症例も存在し,有害事象が過小評価されている可能性も否定できない.【結論】本研究は後方視的かつ単一施設の記録に基づく解析であり,評価指標や判断基準の主観性に限界がある.今後,有効性と安全性の確立には,標準化された評価尺度を用いた前向き研究が求められる.

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© 2026 日本緩和医療学会

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