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Palliative Care Research
Vol. 7 (2012) No. 1 P 506-509

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http://doi.org/10.2512/jspm.7.506

症例報告

がん疼痛に対し, ケタミンが使用されることは多い. 今回われわれは, 多発性骨髄腫の仙骨髄外転移による難治性の臀部痛の症例に対し, 複方オキシコドン注射液に加え, ケタミンを併用し, せん妄が惹起された1例を経験したので報告する. ケタミンを4 mg/時で経静脈的に開始した30時間後からせん妄が惹起され, 36時間後には疼痛の増悪の訴えが表出したため, オキシコドンのレスキューに加え, 2 mgのケタミンを急速に追加投与した. 投与直後, 過活動性せん妄が急激に出現したため, ケタミンの投与を中止した. 中止翌日には, せん妄が改善していた. 今回, このような少量のケタミンで過活動性せん妄が惹起された原因として, チトクロームP 450 (CYP) 3A4阻害作用を有する抗真菌薬のボリコナゾールが投与されていたことにより, ケタミンの副作用が強く出たことが考えられた. ケタミンを使用する際には, CYP阻害薬との薬物間相互作用に十分な注意を要する.

Copyright © 2012 日本緩和医療学会

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