Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
症例報告
高度の全人的苦痛への対応に苦慮した肺がん歯肉転移の1例─全人的ケアにより最期まで鎮静が回避できた経験
天野 晃滋川崎 宗謙篠邉 篤志都築 則正伊藤 彰博東口 高志
著者情報
ジャーナル フリー

7 巻 (2012) 1 号 p. 518-525

詳細
PDFをダウンロード (1691K) 発行機関連絡先
抄録

今回, われわれは全人的ケアにて鎮静が回避できた肺がん歯肉転移の1例を経験した. 症例は64歳, 男性. 検診で進行肺がんと診断され, 化学療法を施行した. 1年6カ月後に歯肉転移が出現, 急激に増大し出血が著しいため, 動脈塞栓療法を施行したが制御不能であった. その後, 積極的な治療は選択せず, 当院に転院となった. 当初から全人的苦痛(特に精神的, 霊的苦痛)が強く, 希死念慮があり悲観的な発言が目立ち, 自ら深い持続的鎮静(DCPS)を希望したが, 全人的ケアで鎮静をすることなく, 平穏に最期を迎えることができた. 肺がん歯肉転移に関する文献的考察, この症例の全人的苦痛の評価と緩和ケアに関し報告する.

著者関連情報
© 2012 日本緩和医療学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top