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Palliative Care Research
Vol. 7 (2012) No. 2 p. 568-574

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http://doi.org/10.2512/jspm.7.568

症例報告

われわれ医療者は緩和ケア病棟で患者を亡くす中で, 患者が安らかに最期を迎えられなかった場合, 無力感, 敗北感や後悔の念を抱く. しかし, 日々の業務でこのような感情を表出できないことも多く, 繰り返すうちに自己効力感は低下し, バーンアウトにつながりかねない. 今回, 肝がん患者を褥瘡に起因する壊死性筋膜炎で亡くし, われわれの精神的ダメージが大きくデスカンファレンスを実施した. 直接患者に関わった者はケア中に生じた疑問, 葛藤などを話し, 表出できなかった気持ちを伝えることで, その他の者は肯定的な意見を述べることで, (1)相互理解, 信頼関係が深まり, (2)緩和ケアに対する意識が向上し, (3)ストレスコーピングとバーンアウト予防になった. これらがチーム力強化とより良いケアの実践につながるものと思われた. デスカンファレンスでの発言は, 前半では自責の念, 治療方針・主治医に対する疑問, 無力感・敗北感というカテゴリーに分かれ, 後半では肯定的評価が主であった.

Copyright © 2012 日本緩和医療学会

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