Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
症例報告
原発性全身性ALアミロイドーシス終末期に生じた関連痛に対してケタミンが有効であった1症例
梶野 友世柳田 京子吉田 憲生滝本 典夫榊原 隆志牧野 雅子高木 麻利名三浦 政直中村 不二雄
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7 巻 (2012) 2 号 p. 581-584

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抄録

【緒言】ALアミロイドーシスは, アミロイド蛋白が全身諸臓器に沈着し臓器障害や末梢神経障害など多彩な症状を呈するが, その終末期に発症した外陰部関連痛にケタミンが有効であった症例を経験した. 【症例】72歳, 男性. 原発性全身性ALアミロイドーシスの終末期に日に4回程度, 1回に数十秒から3分間の激烈な外陰部突出痛を発症した. 陰部局所に異常所見はなく, 排便や腹膜透析液の充満が誘引となり, 陰茎亀頭部が陰茎内に強く牽引され激烈な痛みを生じていたことから, 骨盤神経叢を介した関連痛と考えた. すぐにケタミンで鎮痛を開始し, 50 mg/日の持続静注で痛みは消失し, ケタミン開始後17日目に永眠した. 【結論】比較的少量のケタミンが有効であった理由として, 中枢神経が1度感作されたとしても感作前の状態に戻すことができるといわれるケタミンのNMDA受容体拮抗薬としての作用が有効に働いた可能性があると考えた.

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© 2012 日本緩和医療学会
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