小児の脳神経
Online ISSN : 2435-824X
Print ISSN : 0387-8023
原著
小児・思春期の悪性脳腫瘍サバイバーの低身長と成長ホルモン補充療法
山崎 文之木下 康之岡田 賢唐川 修平碓井 智高安 武志宇都宮 朱里高野 元気米澤 潮田口 慧露口 冴香川 礼子坂田 園子富永 篤栗栖 薫杉山 一彦
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2020 年 45 巻 4 号 p. 351-357

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抄録

小児・思春期発症の悪性脳腫瘍サバイバーの低身長とGH補充療法の効果を検討した.広島大学病院で加療を行った18歳未満の患者で1年以上経過観察を行い無再発生存中,または10年間event freeの患者(胚細胞性腫瘍48人,胎児性癌32人)を後ろ向きに解析した.神経下垂体病変を有する患者では補充療法により低身長は改善するが,BMIが高値の傾向であった.低身長のリスク因子は脊髄放射線照射,低年齢発症,女性,末梢血幹細胞移植を伴う大量化学療法で,早期に適切なGH補充療法を行うことの重要性が示唆された.

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© 2020 一般社団法人日本小児神経外科学会
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