周産期学シンポジウム抄録集
Online ISSN : 2759-033X
Print ISSN : 1342-0526
第24回
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シンポジウム午前の部
変動一過性徐脈出現時の母体酸素投与に関する検討
鈴木 俊治村田 知昭武内 務澤 倫太郎品川 寿弥磯崎 太—竹下 俊行朝倉 啓文窪谷 潔Gordon G Power米山 芳雄
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p. 33-39

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抄録

 はじめに

 臍帯圧迫による胎児徐脈は,持続が2分未満のものは「変動一過性徐脈」として表記され,その機序は,臍帯血流の遮断から末梢血管抵抗の増大が起こり,圧受容体が刺激されることによって迷走神経反射から胎児心拍数が低下するとされている。

 一方,母体に対する酸素投与は,子宮内胎児発育遅延や胎児のnon-reassuring statusに対する子宮内蘇生の一つとして広く実施されてきた。ちなみに,当院(東京臨海病院)勤務助産師16名に「前勤務先(大学付属病院:6, 大学付属病院以外の周産期センター:3, 一般総合病院:7)でCTG上変動一過性徐脈が観察されたときに母体酸素投与を実施していたか?」と質問したところ,実施していた施設が8(50%), 医師によって方針が違った施設が3, 高度変動一過性徐脈出現時のみ実施していた施設が1であったのに対して,実施していなかった施設はわずか4のみであった。

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© 2006 日本周産期・新生児医学会
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