前腕筋電義手は機能性と装飾性を兼ね備えた完成度の高い義手であるため,多くの前腕切断者に支給が検討されても良い義手である.上腕筋電義手は実用化されているが,その重量や,国内で入手可能な電動肘パーツがないといった課題が残されている.肩筋電義手は多くの課題を抱えており,必要なパーツの整備とともに今後一層の技術革新が求められる.i-limbやミケランジェロといった高機能かつ高額な多関節電動ハンドの適応で,優先順位が高いのは両側上肢切断者である.3Dプリンターで製作した電動義手は,新たな価値観を持つ義手である.動かせるだけでなく,使える筋電義手にするためにはリハビリテーション(作業療法)が必要である.