2022 年 38 巻 3 号 p. 194-198
脳卒中患者の装具療法を進める上で,歩行能力の予後予測は重要である.予後に関連する因子としては日常生活活動能力,下肢の運動麻痺,発症前の歩行能力,年齢,意識障害,合併症,脳画像所見などが示されており,最近では下肢装具の作製判断に関する研究報告もなされている.脳画像を読影する際は,病巣の大きさを把握するだけでなく,皮質脊髄路や皮質網様体路といった,歩行に関連する領域の損傷の有無を確認することが重要である.なお,脳梗塞では梗塞巣がさらに拡大する可能性を残す発症当日や,fogging effectによって梗塞巣が不明瞭になる発症2〜3週に撮影された画像は,損傷領域の同定に適さないため注意が必要である.