日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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Small Acidic Protein 1 (SMAP1)とCOP9 シグナロソームの結合には、SMAP1のC末端のF/Dに富む保存領域が必要十分である
*中曽根 光鳴海 一成内宮 博文大野 豊
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p. 0558

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抄録
Small Acidic Protein 1 (SMAP1)は、合成オーキシン2,4-Dの応答機構に関わる遺伝子である。SMAP1がコードするタンパク質はフェニルアラニンとアスパラギン酸に富む領域(F/D領域)を持ち、類似したタンパク質をコードする遺伝子は、動植物において広く保存されている。これまでにF/D領域がSMAP1の機能に必要であること、また、SMAP1-GFPとCOP9 signalosome (CSN)が結合することを報告している。そこでSMAP1とCSN間の結合をさらに詳細に調べるために、大腸菌で発現させて精製したSMAP1のGST融合タンパク質 [GST-SMAP1 (全長)、GST-SMAP1ΔF/D (F/D領域欠失)、GST-F/D (F/D領域のみ)およびGST (コントロール)]を、aar1(SMAP1欠失変異体)の総タンパク質と混合しプルダウンを行い、Western法を用いてCSNとの結合を調査した。その結果、GST-SMAP1およびGST-F/D でCSNとの結合がみられた。以上の結果から、大腸菌で発現したSMAP1でもCSNとの結合が再現できること、また、その結合にはF/D領域が必要かつ十分であることが示された。
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© 2010 日本植物生理学会
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