2003 年 42 巻 6 号 p. 4-18
本研究は, 土地被覆変化および土地劣化 (植生減少) のモニタリングを目的とした衛星データの処理手法とそのヨルダンにおける適用の研究である。1987年8月と2001年8月のLandsatTMとETM+データに対して幾何補正と放射量補正を行った。視覚判読のためのチャンネル2, 3, 4とチャンネル2, 4, 7によるカラー合成, 土地被覆変化検出のためのTMとETM+の (温度データを除いた) 6チャネルのデータによる教師付き分類, 植生減少検出のためのNDVI画像比較法 (image differencing) を行い, その処理手法の実用性を調べた。テスト地域におけるモニタリングの結果, 1987年から2001年の間に中央ヨルダン地域に大きな土地被覆変化が生じ, 農業地帯から都市地域に変化したことが確認された。