主催: 日本惑星科学会2004年秋季年会実行委員会
硫酸塩岩組成の衝突蒸気雲中のSO2/SO3比は、K/T事件の絶滅機構として有力な硫酸エアロゾル説の成立の可否を決定するため非常に重要である。SO2/SO3比推定には硫黄酸化物の反応速度則が不可欠であるが、実験データが不足している。そこで我々はレーザー照射により模擬衝突蒸気雲を発生させ、QMSを用いSO2/SO3比の蒸気雲のサイズに対する依存則を決定した。今回はさらに発光スペクトルの高速分光を行い、発生させた模擬衝突蒸気雲の初期状態を推定し、それを用いて実験での蒸気雲の膨張中のp-T曲線と最終的なSO2/SO3比からクエンチ点付近での実効的な反応速度について議論する。