主催: 日本惑星科学会2004年秋季年会実行委員会
月クレーターTychoの二次クレーターの解析を行い,クレーターから放出された破片の速度,サイズ,量を見積もった.破片の質量分布は斜め衝突に対する方位,あるいは一次クレーターからの距離,すなわち破片の放出速度による違いがないことがわかった.この性質は,これまでのモデルでは仮定条件としておかれていた.今回の解析で,実際のクレーターのスケールでも仮定が正しいことがわかった.破片の累積質量分布はpower-lawに乗り,本研究における二次クレーター判別が確実だとした場合,そのベキはおよそ0.65であった.