主催: 日本惑星科学会2004年秋季年会実行委員会
彗星や氷星間塵中に於いて比較的存在度の大きな分子としてホルムアルデヒド(H2CO)、メタノール(CH3OH)が観測されている。これらはより複雑な有機分子へと進化しうる重要な基本分子である。これら分子の生成プロセスの一つとして塵表面におけるCO分子への水素原子付加反応が考えられる。しかし最近の観測によって分子雲中のCO分子は最も存在度の大きいH2Oとの混合氷としてだけでなく純CO固体としても存在していることが明らかになった。そこで今回我々は純CO固体とH2O-CO氷(8,10,12,15K)の2種類の氷に対する水素原子照射実験を行い、氷組成の違いによる反応の違いについて調べた。