抄録
目的:画像診断報告書未読の危険因子を明らかとし,その対策に生かす.
方法:平成30年4月から1年間に発行された報告書60,930件を対象とし,報告書作成までの時間,参照までの時間,未読率(14日以内),診療時間内外などについて,病院全体,診療科別,モダリティー別に後ろ向きに調査した.
結果:作成までの時間の中央値は2時間41分であり,54.0%が3時間以内であった.参照までの時間は中央値1日で,未読率は12.8%であったが,中央値は0〜3日,未読率は2.0〜61.9%と,診療科間で大きな差があった.報告書総数とは関連がなかった.未読率が最も高いのはMRI(18.8%)で,FDG-PET/CTが最も低く(5.5%;p<0.05),救急科など一部の診療科を除き診療時間内検査の方が高かった.
結論:参照までの時間や未読率には診療科によって大きな差があり,またモダリティーによる差も明らかであ
った.これらの結果は,未読問題に対する効果的な対策には個別的対応が必要であることを示唆する.