日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
COPDに対するHFA-アトロベントとCFC-アトロベントの有効性と安全性に関する比較検討
蓮沼 智子上里 一雄中村 正彦矢地 孝飯島 肇有沢 紀子山田 宏美山崎 朋子式部 雅人高柳 博瀧本 美貴子青木 保典竹村 徹藤永 茂樹北村 諭
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2005 年 15 巻 2 号 p. 243-250

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抄録

慢性閉塞性肺疾患(COPD),特に慢性気管支炎を中心とした日本人患者を対象に,hydrofluorocarbon(CFC代替製剤HFA)を含む製剤であるアトロベントエロゾル 20 μg(ATR-HFA)の有効性と安全性を,chlorofluorocarbon(CFC)を含むフロン製剤アトロベント®(ATR-CFC)と比較検討した.1秒量(FEV1)より求めた最大改善量(ΔFEV1max)は,調整済み平均値でATR-HFAが 339 mL,ATR-CFCが 332 mL であり,COPD患者に対してFEV1改善効果が確認された.主要評価項目であるΔFEV1max平均値の差の95%信頼区間(-64~78 mL)は同等性許容域(±90 mL)の範囲内であり,両製剤の治療学的同等性が証明された.安全性については,両製剤で特に臨床的差異は認められなかった.

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© 2005 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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