日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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総説
在宅NPPV症例における睡眠の質と健康関連QOL
坪井 知正
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2016 年 26 巻 2 号 p. 181-185

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抄録

高CO2 血症を呈する患者に対して在宅NPPV療法が必要となる理由として,夜間低換気による高CO2 血症の進行抑制が重要である.高CO2 血症の進行により睡眠の質が悪化し,それが長期NPPVの導入で改善することが知られている.しかし,長期NPPV患者の多くが,導入後も不眠を含む睡眠不良を訴えており,睡眠薬等の何らかの治療的介入を要する.また,長期NPPV症例の健康関連QOLは健常者と比べ低下しており,長期NPPVの導入で改善しうることが知られている.さらに,患者の健康関連QOLが最も重要な予後予測因子であることが最近報告された.

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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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