高CO2 血症を呈する患者に対して在宅NPPV療法が必要となる理由として,夜間低換気による高CO2 血症の進行抑制が重要である.高CO2 血症の進行により睡眠の質が悪化し,それが長期NPPVの導入で改善することが知られている.しかし,長期NPPV患者の多くが,導入後も不眠を含む睡眠不良を訴えており,睡眠薬等の何らかの治療的介入を要する.また,長期NPPV症例の健康関連QOLは健常者と比べ低下しており,長期NPPVの導入で改善しうることが知られている.さらに,患者の健康関連QOLが最も重要な予後予測因子であることが最近報告された.