2018 年 27 巻 3 号 p. 240-244
慢性呼吸器疾患患者は,さまざまな症状の体験を経て,在宅酸素療法(home oxygen therapy;以下HOT)や非侵襲的陽圧換気療法(non-invasive positive pressure ventilation;以下NPPV)を使用して生活している.その最期の過程である終末期は,がん患者と異なり予後不確かと言われており,長い経過をたどることや急な臨死期に至ることもある.最期をどのように迎えたいのかを考えておくことは,これまでの生き方を振り返り,今後の生き方を自分で選んでいくことに繋がる重要な過程であると考えられ,医療者,家族等を含めたチームとして,その人らしい生を全うできるよう,いっしょに考えていくことが重要である.