超音波検査技術
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薬剤包装シートPress Through Package(PTP)誤飲による小腸穿通に対し腹部超音波検査が診断に有用であった1例
長谷川 雄一柏原 敦中田 泰幸清水 公雄横山 航也伊藤 勝彦西谷 慶近藤 英介清水 善明石井 隆之
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ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: 327

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抄録

今回我々は誤飲したPress Through Package(PTP)シートの検出に超音波検査が有用であり且つ保存治療中の経過が追うことのできた症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.

症例は60代男性.胆囊結石症の既往があり服薬時にPTPシートごと誤飲し受診.腹部超音波検査にてPTPシートの凸部形状やtwinkling artifactと呼ばれる虚像が明瞭に描出され,この特徴的所見が診断に有用であった.また経過観察にも腹部超音波検査が活用され,経時的にPTPシートの追跡が行えた.

PTP包装は現在,広く普及している薬剤包装形態であり,誤飲防止の対策が取られているものの,誤飲による障害の報告は後を絶たない.誤飲を防止するには,服薬方法の啓発活動や薬剤包装様式の工夫が必要であると思われた.また,誤飲が発生したときに超音波検査が第一の選択肢になり得るものであり,誤飲に対する診断ツールとして超音波検査の有用性が示唆された.

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© 2020 一般社団法人日本超音波検査学会
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