2013 年 29 巻 3 号 p. 53-59
本研究はストーマケアの評価ツール作成を目的として行われた。
ストーマケアにおいて本来ストーマ装具装着条件を評価することがケア方法を決める第一歩である。しかしストーマ装具装着条件は多様な因子が関与するため、総合的に評価することは困難である。そこで我々は、ストーマの装具装着条件の如何にかかわらず「一定の管理で一定の成績が得られたものに一定の評価を与える」という概念の評価法を提唱し,これを「ストーマ管理度」とした。120例のストーマ保有者を対象にこの管理度とストーマ局所諸因子との関係を検討した結果、両者間に相関を示した。これによりストーマ管理度はストーマケアの評価ツールとして有用性があることが示唆された。