日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第50回研究発表 50周年記念大会
セッションID: A-16
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空間デザインのグループワークにおけるブレインライティングの有効性に関する考察(その1)
発想法援用による思考過程のパターンと評価との関係について
*滝川 淳平尾 和洋
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抄録

デザイン問題が多元的で複雑な様相を呈していることから、異分野・複数の参加者による横断領域的なアプローチとして、コラボレーションによる創発的なデザインの必要性が指摘されている。そこで、グループワークによる優れた発想を支援することを目的として、アイデア発想段階において、ブレインライティングという発想法導入による空間デザイン方法を試行した。第1報では、空間系のデザイン課題を設定し、発想法を強制的に援用するグループと、特に制限を加えないグループに分けて設計作業を行ったその方法について報告する。さらに、具象化レベル・対象領域レベルのマトリクスを用いて「スケッチ」と最終成果物である「提案書」などのデータをもとに被験者の思考過程、第3者による評価と思考パターンとの関係を分析した。その結果、被験者の提案書作成過程について【ダイナミック展開型】、【パラレル展開型】、【パラレル形態型】、【スタティック概念型】、【スタティック型】の5つのパターンに分類することができ、発想法援用グループには、展開型の思考パターンが多くみられ、最終提案書についても高い評価を受けていることが確認できた。

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© 2003 日本デザイン学会
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