日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第50回研究発表 50周年記念大会
セッションID: A-19
会議情報

ラフ集合理論を用いた携帯電話の使用状況における特性の記述
ユーザ特性と要求される機能との関係に関する基礎的研究-4
*大橋 史記古屋 繁
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

これまで、使用する機能の傾向によって決定したユーザグループと、場所や時間などの属性の違いをもとに数量化_III_類で分類した使用状況によって、各ユーザグループの携帯電話使用における特性を明らかにしてきた。しかし、その結果にはあいまいさや矛盾が含まれたため、異なったユーザグループで重複することが多くなり、グループ独自の特性は明確ではなかった。そこで本研究では、各ユーザグループの特性を細部まで知るために、ラフ集合理論を用いて使用状況の分類を行った。使用状況における各属性を従属条件ととらえ、携帯電話の各機能を決定条件とすることで、これらを決定する属性の組み合わせを求めた。この結果、たとえば同じメール機能であっても、チャットのように短時間で何度もやりとりをするグループと、文章の作成に時間をかけるものの1回だけのやりとりですませるグループがあるなど、それぞれのユーザグループの核といえる特性が求まったため、これまでの結果と併せて、より詳細な使用状況の特性の記述が可能となった。

著者関連情報
© 2003 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top