本研究では、積み木やブロックなどの「組み合わせて遊ぶ玩具」に焦点を当て、その操作性をデジタル環境上で実装することによってデジタル環境ならではの「遊び」を検討し、利用者が積極的に働きかけ体験することができるインタラクティブ玩具を提案することを目的とする。研究の方法として「遊ぶこと」「遊ぶもの」が何であるかを考えることからアプローチを図り玩具の特徴や機能を抽出した上で、その操作性を適用したインタラクティブコンテンツを制作し、その有効性を検討する。
調査の結果を踏まえ「簡単な操作で遊べるインタラクティブ玩具」というコンセプトの下、「音」と「アニメーション」を組み合わせて遊ぶことができるコンテンツを制作し、作品を通してデジタル環境がアニメーションやリアルタイムな変化によって仕組みやメカニズムの視覚化に適していることを確認する。また、調査・制作を通して得ることができた考察の下に、仕組みを見せるための仕組みの必要性と、遊びを誘発するためのインターフェイスから遊び込むためのインターフェイスへの方向性を展望として示す。