本研究では,行為と自然現象を結びつけた授業事例を取り上げるとともに,インタフェースをデザインする際の発想方法,特に概念の結びつけによる新たな価値創造について明らかにすることを目的とする.
インタフェースデザインの発想を,その方向性から2つに分類した. 1)人工物の機能から発想する方法(オブジェクト指向発想) 2)人の活動や経験から発想する方法(イベント指向発想)
また,操作のデザインモデルとして次の2つが考えられる. 1)人工物の機能をモデルとする方法(機能アナロジー) 2)人の活動や経験をモデルとする方法(経験アナロジー)
インタフェースデザイナーは,行為(目的となる意図)と自然現象(人の活動と経験)を結びつけながら創造的活動を行っていると考える.この考えをもとにデザインの基礎教育を行った.行為と自然現象を与え,それらを結びつけることによって人工物のインタフェースを提案する課題である.
まとめ 1)人と人工物との対話デザインにおいて行為と自然現象の組み合わせが新しい発想を生む 2)人の活動や経験に基づいた操作は人工物の目的や機能を想起させやすい