抄録
大学において、デザイン・メディアアートを学ぶ学科のカリキュラムには、プログラミングを学習する科目が設けられている。プログラミングは、コンピュータという表現手法の理解を深め、表現の幅を広げるために重要である。しかし、そこには理工学関連の学科とは異なる目標があり、それに対応した教材が求められる。
筆者はデザイン・メディアアート系学科の学生を念頭に、汎用プログラミング言語Java教育教材を開発してきた。コンピュータを表現の道具として使う際に、プログラムに求められるのは、コンピュータと人とのインターラクションを仲介することである。キーボードやマウス以外の物理的/身体的な入力装置を使うことは、表現手法を拡大する可能性をもつ。
センサーやバーコードリーダといった外部入力装置からデータを得るプログラムの作成を学習するためのハードウェア、ならびにプログラミング環境について、検討結果を報告する。