抄録
コンピュータや映像・音響装置、センサやI/Oデバイスなどのメディア・テクノロジーを用いた造形表現が、従来の造形芸術とは異なる新しい美の位相を切り開きつつある。それらはメディアアートやインタラクティヴアートなどと呼ばれ、1990年代初頭に始まり、現在に至るまで多様な表現実験が行われてきた。
本研究プロジェクトは、そのようなメディア・テクノロジーがもたらした表現の特性に注目し、そこに見られる普遍的な技術や造形要素の抽出を通じて、メディア造形教育とでも呼ぶべき基礎的な教育プログラムの構築を試みるものである。学生自らが、情報技術のもたらす新しい感性的次元を探り獲得することめざす。そのための方法を、具体的な教育プログラムとして実現することがねらいである。