日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第57回研究発表大会
セッションID: B07
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盲聾者、視覚障がい者の点字表示装置使用に関する研究
*久保 雅義市原 増夫
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抄録

重度の視覚障がい者にとって、点字は墨字の読み書きを補う役割を持っている。盲聾者にとっては唯一の伝達手段である。日本における点字利用者は、視覚障がい者の1割、約3万人といわれている。点字は加除編集ができない、点訳が必要、保存が膨大な量になるなどの弱点があったが、IT技術の発展により携帯機器として点字表示装置が、パソコン上ではスクリーンリーダや自動点訳ソフトが登場し、点字のデジタル化が進んでいる。点字が読めない晴眼者や他の障がい者との通信にも広がりを見せ、視覚障がい者・盲聾者の社会参加を拡大する可能性をもっている。だが一方で、点字表示装置はまだ発展途上にあり、そのユーザーは一部の高度な点字利用者に限られているのが実情である。そこで本研究は、利用者の視点で携帯型点字表示装置の課題を探ること、今後利用者の幅を拡大し、より生活に便利な通信機器となるための要件を検討することを目的とするものである。

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© 2010 日本デザイン学会
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