抄録
この研究は、アメリカや日本の印刷界で使われているゴシックと呼ばれている活字分類の起源を解明する事を目途としている。ゴシックという呼称は、アメリカと日本の両国の活字見本帳で見る事ができる。そもそもゴシック体は、15世のグーテンベルグ聖書で使われたブラックレターを指し示していたが、アメリカでは19世紀のサンセリフ体を使用する時からこのゴシック体という用語を用いていた。William Gambleが中国の教会で印刷家として任を終えてアメリカへ帰る途中、日本へ立ち寄り、印刷技術の商会をしたが、その折にこのゴシックという用語も教えて帰国したのではないだろうか。Gambleとアメリカの活字鋳造所がタイプフェースを誤ってもたらした事と、この仮説をこの研究で明らかにする。