日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
セッションID: C4-03
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ビジュアルファシリテーションが活用される領域と役割
*和田 あずみ三澤 直加富田 誠
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抄録

対話の場、共創の場、議論の場、学びの場。近年、多様な場を視覚化支援するビジュアルファシリテーション(以後VFとする)の取り組みが広がっている。多様化するVFの取り組みの中で、VFの実践者でもある著者らは、場や目的に応じたVFの手法を選ぶ必要性を感じており、「コンテクスト別にVFの特性を明らかにできれば、コンテクストに応じて活用方法を変えることができ、価値ある場の再現性が高まるのではないか」と考えた。
分野ごとに手法を論じた文献は存在するが、分野横断でVFを捉えた先行研究は存在しなかったため、著者らは分野横断的に、VFが形式知化された43文献を読み解いた。一般的な分野ごとの分類ではなく、文献の手法とコンテクスト、及びその背景にある社会全体の変化を捉えた結果、VFが活用される6つの領域と27の役割を特定した。また、VFの手法選択と価値ある活用に影響を与える2つの視点「場が参加者に与える影響」と「目指す成果」を明らかにした。それぞれの領域、役割に応じて、効果的な描き方・描く対象・分析手法・場へのフィードバック等VFの関与方法があると考えられる。

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© 2018 日本デザイン学会
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