本研究では頭に何かを装着した人とその鑑賞者が受ける印象を明らかにし、さらに頭への装着物が及ぼす影響について提示することを目的とする。頭への装着物を見た目や形・機能で分類しようとした時、鑑賞者はどのような評価軸で頭への装着物を見ているのか、またどのように頭への装着物が分類されるのか、そしてその結果を元にグループごとに鑑賞者が受ける印象を知る。
事前調査アンケート、予備調査結果を参考に95個の頭への装着物を収集した。分析の結果、4つの評価軸を解釈し、8つのグループに分類でき、頭への装着物の分類が整理された。さらに、それぞれの頭への装着物グループに対する印象評価アンケートでは、各グループがどのような印象を鑑賞者に与えるのかがわかった。
頭への装着物の今後の展望として、頭への装着物にはコミュニケーション・人間関係を補助する機能についての可能性と、他者との一体感を得る機能がある可能性の2点が挙げられる。