日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第66回春季研究発表大会
セッションID: PB-17
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JR成東駅北側休耕地における地域資源活用の取り組みと今後の展望
*��橋 真央植田 憲
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抄録

近代化・工業化により生起した効率を重視する今日の社会においては、地域に根ざした生活や知恵が消失の危機を迎え地域アイデンティティの消失が危惧されている。
千葉県山武市に位置するJR 成東駅北側においてはおよそ50 年にわたり放置されてきた休耕地が広がっており、地域住民から問題視されてきた。
しかしながら、これまで当該地域に継承されてきたハレの文化や農と密接な暮らしが残存している。筆者らは2015(平成27)年4月から当該地域の有志らと共に休耕地で継続的に潜在的な地域資源活用による支援を行ってきた。
 本研究を通して調査・考察の結果、稲作や餅搗き、鏡餅づくり、正月飾りなどの活動を地域住民とともに実践し、関わるなかで以下のような結果が得られた。(1)異なる世代間での交流が活発に行われるきっかけとなり、文化継承の場としての役割を担うことができた。(2)子どもにとって実体験から生まれる学びの場としての可能性が示唆された。(3)普段は関わることのない人と人を繋ぐきっかけづくりに寄与することができた。(4)人と自然の触れあいが起こる場としての可能性を把握した。

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