日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第72回研究発表大会
セッションID: C7-02
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画像生成AIに対する大学生のイメージについての調査
「現代デザイン論」の授業前後における比較
*宮田 雅子
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抄録
ChatGPTが2022年に公開されたこと等をきっかけに、生成AIが日常的な話題にあがる機会が増えた。ただし画像生成AIのサービスはまだ発展の途中でもあり、便利さなどの漠然とした肯定的なイメージがある一方で、成果物の質の管理の難しさや著作権侵害といった問題も指摘されている。日常的にデザインやアート作品の制作・研究に取り組んでいる大学生たちはこの状況をどのように捉えているのか、現状を把握したいと考え、アンケート調査を実施した。アンケートは、生成AIについての2回の講義を行う前後に行った。その結果、1回目(講義前)では画像生成AIに対する漠然とした不安や違和感と、逆に新しいものへの憧れや抽象的な期待感が回答の中に表れたことに対して、2回目(講義後)では、ある程度の情報を得たことで具体的な心配や問題意識、または積極的な活用の検討へとイメージが変化したことを読み取ることができた。画像生成AIを使用するべきかどうかという議論の時期は過ぎ、どのように向き合っていくのかを各自が自分で判断できる状況をつくっていくことが今後の課題だと言える。
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