デザイン学研究
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心的評価過程におけるあいまい性とそのモデリング
中村 和男
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1989 年 1989 巻 73 号 p. 73-78

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抄録

人間の複合感覚,嗜好などの高次の心的評価機能においては,対象の特徴を多面的に総合評価していることになる。しかるに,対象の特徴が複雑であったり,明示的にはとらえにくいことがあったりしても,人間はあいまい情報の柔軟な処理によってそれらに適切に対応しているとみられる。その結果,ときにはあいまいな評価判断,あるいは一見不合理な評価判断を表出せざるをえないという性向もある。ここでは,心的評価過程における,こうした"人間の柔軟なあいまい情報処理機能"をファジィ論の枠組みを導入してモデル化する手法を概観する。

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© 1989 日本デザイン学会
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