デザイン学研究
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居住環境を構成する有香物質のニオイ評価 : 建材・植物精油・芳香剤を対象として
寺内 文雄青木 弘行大釜 敏正久保 光徳鈴木 邁
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1993 年 40 巻 3 号 p. 55-62

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抄録

居住環境を構成する建材23種類(有機質材料20種類・無機質材料3種類),植物精油8種類,芳香剤2種類の計33種類の有香物質が有するニオイを対象として,官能評価実験を行った。得られた結果を因子分析法を適用して解析した結果,ニオイの評価構造は[認容性・嗅質性・力量性]の3因子により構成されていることが判明した(累積寄与率:89%)。建材のニオイは,認容性と嗅質性の2軸で構成される平面により,[天然有機質材料,無機質材料,人工有機材料]の3種類に分類することができた。また,木材や畳は建材のなかでは最も快く,素朴で自然なニオイを有している。木材精油のニオイは,木材と同程度に自然であると体感され,ジャスミン精油や樹葉精油に比較して素朴で自然なニオイを有していることが明らかとなった。これは,モノテルペン類の含有量が少ないことに起因している。一方,ニオイ評価に視覚情報を与えることにより,嗅質性や力量性の評価において評価差が現れることが判明した。なお,男女間のニオイ評価には有為な評価差は認められなかった。

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© 1993 日本デザイン学会
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