デザイン学研究
Online ISSN : 2186-5221
Print ISSN : 0910-8173
ISSN-L : 0910-8173
マーク・シンボルの形状特徴量による検索と分類 : 形状特徴量計測方法の応用例
久山 宏
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 46 巻 3 号 p. 49-58

詳細
抄録

マーク・シンボル類, 特に商標やCIなどは, 急速に国際的となり数を増し内容が豊富となり, そのデザインや同一性新規性などの管理検討の必要性が増大した。この分野を対象として, ある図形が既存のサインマーク群の大きい母集団全体の中で占める, 各形態特性の相対的な位置を把握する試みを行った。先ず注目したい二指数を, XY座標として解析し該当図形を座標面に布置する。これにより二指数が変動する時, 図形の形状が変化する模様を座標上で観察出来る。本報告では線量に重点を置いた。その上で図記号類について汎用画像処理機を用いて形状特徴量を測定し, 規準値を決めて正規化し形状指数群を求め, これを用いてデータベースとした。提案された方法によれば, 当該分野の大量の資料を集積し, その資料について統計検索等の研究を行う事が出来るほか, ある図形が既に記録されているか否かが正確に判定出来る。希望する図形の性状を, 指数群の数値で表現して検索する事により, その条件を充足する図形群を見出しマーク・シンボル類の設計の資料とする事が出来る。

著者関連情報
© 1999 日本デザイン学会
前の記事
feedback
Top