デザイン学研究
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操作時のメンタルモデル構築要素についての一考察
土井 俊央冨永 彩容子山岡 俊樹西崎 友規子
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2012 年 58 巻 5 号 p. 5_53-5_62

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抄録

メンタルモデルはユーザが機器操作を行う上で必要であり,その構築を促進させることで容易な機器操作を実現させる.ユーザに的確なメンタルモデル構築を促すためには,その構築に関わる要因を把握し,適切な支援をする必要がある.そこで本研究では,従来研究の知見によりメンタルモデル構築への関連が示唆される9つの要素を検証し,それを通してメンタルモデル構築に関わる要素を把握,考察することを目的とした.まず,ユーザインタフェース操作実験を行い,各ユーザのメンタルモデル構築の度合と操作に関わる発話プロトコルを取得した.取得した発話は9要素に判別し,その出現数を計測した.各要素についての発話が出現しているとメンタルモデル構築に寄与していると考え,メンタルモデル構築の度合と発話出現数の関連から要素の検証を行った.加えて,各要素間の関係を把握するために異なる4つの側面からの分析を行った.その結果として,9つの要素のうち7つの要素がメンタルモデル構築に関わる要素であると絞り込み,各要素やその関係性について考察した.

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© 2012 日本デザイン学会
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