2018 年 65 巻 1 号 p. 1_27-1_34
まちなかにおける居心地の良い施設として,茨城県日立市の交流センターを取り上げ,冬季平日の施設利用が「地域愛着形成」「公共空間利用」「地域交流」で構成される「地域生活行動」に与える影響を定量的に検討した.その結果,施設の常時利用型の人とイベント利用型の人がおり,共通して居心地の良さが「地域愛着形成」へ影響を与え,さらに「地域愛着形成」が「地域交流」に影響を与えることが把握された.「地域愛着形成」の大きい人ほど地域を大切にし,積極的に地域の活動へと参加する傾向があった.また,イベント利用型の人は「地域交流」を強めると,さらに,「公共空間利用」を強める効果が確認された.常時利用型とイベント利用型の人が持つ因果構造モデルを重ね合わせることで,心地よい拠点施設の利用が地域の愛着を醸成し,次に,「地域交流」を強め,さらには近隣の「公共空間利用」に波及するという地域生活行動デザインが示された.