デザイン学研究
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サービスデザインの視座に基づくネウボラ調査
─フィンランドの子育て支援に関する研究
下村 萌森田 昌嗣平井 康之
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2019 年 65 巻 3 号 p. 3_15-3_22

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抄録

 厚生労働省は現在,ネウボラと呼ばれるフィンランドの子育て支援をモデルとして少子化対策に取組んでいる。本研究の目的は,サービスデザインの視点からフィンランドのネウボラで行なわれる子育て支援サービスを評価し,その課題を明らかにすることである。サービスの要件を明らかにするために,ネウボラに関する既往研究の調査,社会システムの調査,ネウボラサービス提供者にインタビュー調査を行った。次に,ネウボラのサービスをユーザーの視点から評価するため,ネウボラユーザーにインタビュー調査を実施した。これらの結果を比較し,現状のネウボラサービスとユーザーニーズの一致点と相違点を分類し,相違点の中から (1)ユーザー(子どもと家族)中心,(2)保健師との対話を通じた共創,(3)孤立させない連続したインタラクション,(4)多面的な物的サポート,(5)人をつなげる全体的な視点の5つの課題が明らかになった。これらの課題の解決策の一つとして,ネウボラを男性が参加しやすい子育て支援サービスとして再考する必要性があげられる。

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© 2019 日本デザイン学会
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