デザイン学研究
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ユニバーサルデザインフォントの可読性
―ユニバーサルデザインフォントの評価に関する研究−2―
楊 寧須長 正治藤 紀里子伊原 久裕
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2019 年 65 巻 4 号 p. 4_1-4_8

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抄録

 本論文は,ユニバーサルデザインフォントの評価を中心に総合的に検証し,望ましいUDフォントのデザインに関する指針を得ることを目的とした研究の第2報であり,可読性の実験結果について分析を行い,計測したフォントの形態属性との相関性を探った。その結果,見出しフォントの場合には,若年者,経験者,高齢者3群ともに,同じ基準で可読性を判断していたことがわかった。属性に関しては,見出し丸ゴシック体のみ,フォントの形態属性との相関関係が見られた。本文フォントの場合には,高齢者群と若年−経験者群との評価結果の間に顕著な差異が示された。属性については,フォントカテゴリーごとに異なっていた。また,前報で報告した美感性の評価結果と比較した結果,実験参加者は「美しい」と「読みやすい」を同じ判断基準で評価していた傾向が見られた。ただし,属性に関してフォントごとに異なる結果となった。

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© 2019 日本デザイン学会
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