デザイン学研究
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元気な高齢者の生活意識に関する基礎的研究
― QOL 向上を目的としたサービスデザインの創出に向けて
田村 良一古屋 繁都甲 康至
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2019 年 66 巻 1 号 p. 1_19-1_28

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抄録

本論文は,今日の少子高齢社会を踏まえ,元気な高齢者に焦点を当てて,生活の質(QOL:Quality of Life)の向上を目的とするサービスの創出に向けた端緒として,日常生活の意識について特徴を明らかにしたものである。
東京都および九州7県に在住する60 ~ 74 歳の男性の独居世帯603 名,同居世帯1074 名,女性の独居世帯330 名,同居世帯1108 名を対象として,日常生活における満足度,楽しさ,不安,生きがいなどの9設問から構成されるWeb アンケート調査を実施した。その結果,生活意識の課題という観点からは,楽しさ,生きがいにおいては男性独居,不安においては女性独居に注力する必要があると考えられた。また,生活意識の向上や改善という観点からは,性別の違いを基本としながら,男性では世帯構造の違いも考慮した上で,3種類の生活意識から抽出された因子やクラスタをもとに,新たなサービスのデザインの検討が可能であると考えられた。

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© 2019 日本デザイン学会
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