2025 年 72 巻 1 号 p. 1_65-1_74
本研究は、1950 年代から1960 年代にかけての『美育文化』誌における「デザイン」関連の記事内容と教育界における態度の変化を把握することを目的として、計量テキスト分析と批判的言説分析理論を用いて分析を行った。
その分析結果、『美育文化』誌において学習指導要領の位置付けが示唆される。また、1959(昭和34)年から1963(昭和38)年にかけて議論が活発だった時期が見られた。この期間にはデザインとデザイン教育が社会および教育界から広範な注目と議論を集めていたことを反映している。その後、1964(昭和39)年から1970(昭和45)年にかけて、日本が高度成長期を迎える中で、「議論」に関する内容は「批判」と「反省」を経て、「反省」と「検討」のプロセスへと移行する傾向が示されていると考えられる。本研究で用いた分析方法が、デザイン関連文献の分析に対して示唆を与えることが期待される。