2007 年 21 巻 6 号 p. 33-38
本研究の目的は,神戸市の公立小学校の教科理科及び算数の授業の中で,教師自らが新規にデジタルコンテンツを作成したり,既存のものをそのまま,あるいは一部加工したものを用いることが,市が1つの施策として進めている「分かる授業」に,どのように貢献するか,しいては社会問題化している「理数離れ」等に対する解決策となりうるかについての研究を推進している.具体的には,神戸市の小学校の実際の授業に組織的に参与する形で実証的に4年間進めてきた.本稿では4年間進めてきた中,昨年度より理科から算数に進展した目的や効果について授業後に児童に対し行ったアンケート調査の結果と考察についてまとめることとする.