日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
発表
中学校理科授業における「主体的学習」の成立を目指す教授過程の設計に関する実践研究
山田 貴之益子 典文
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2011 年 26 巻 8 号 p. 5-10

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抄録
本研究は,中学校理科授業における「主体的学習」を成立させるという観点から,筆者(授業者)の平成17年度と23年度の理科授業について,同じ単元と単位時間の教授方略をM-GTAを用いて分析した結果,「自立的な科学的思考の基盤整備」と「学習者の協働活動の条件・環境整備」という2つの下位目標の達成に基づいており,それらを達成しようとする指導方略は異なっていることが示された。さらに,この2つの独立した下位目標の達成とその達成状態の維持を図りながら,設計段階において「学習者の多様な反応の保証」を,実施段階において「教師と学習者の協働活動の促進」を遂行することによって「自立的な科学的思考を基盤とした協働」という上位目標を達成しようとしていることが示された。
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© 2011 一般社団法人 日本科学教育学会
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