日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
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発表
統合的な見方を促す指導法に関する一考察―小学校及び中学校での実践から―
栃堀 亮片平 克弘
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2015 年 30 巻 6 号 p. 65-68

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抄録
本稿では,自然事象の「統合的な見方」を重視しているシンガポールの理科教育に着目し,そこから「統合的な見方」を促す上で必要となる観点を抽出するとともに指導法を開発した。その指導法を小学校及び中学校で実践し,子どもにもたらす効果を検証したところ,「子ども自身に『包括概念』を探させる」という観点及び「『包括概念』にかかわる事象が散りばめられた大判の絵や写真を用いる」という観点を取り入れた指導法は,子どもの「統合的な見方」を促す上で有効であることが示唆された。しかしながら,本研究で行った試行授業だけでは,「大判の絵」がもたらす効果について明らかにできなかったため,長期的に検証していく必要があるといえる。
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© 2015 一般社団法人 日本科学教育学会
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