2017 年 32 巻 3 号 p. 73-78
本研究では中学生を対象に,次の2 点をねらいとした授業実践を行った。① 開発した実験装置を用いることで,様々な事柄を変化させた時の浮力の大きさの変化 を体感すること。②浮力の大きさは水中にある物体の体積によることを見出すこと。その結果,生徒に浮力概念を身に付けさせることができた。ただし,体感のみでは全 ての生徒が浮力概念を身に付けることはできず,特に水中に入れる物体の質量と沈め る深さについては,複数の事柄と浮力の大きさとの関係を測定したり,測定結果から グラフを作成したりする必要があることが示唆された。