2017 年 32 巻 5 号 p. 137-142
東京都立科学技術高等学校(以下、本校)は、平成13 年に開校し、平成19 年に文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、10 年が経過した。本校の課題として2 年次における「課題研究」において、生徒が「自ら課題を発見しにくくなっている」という課題があった。そのため、生徒が「自ら課題を発見し、その解決法を考える」ためのカリキュラム開発に至った。本校における「課題研究」はProject-Based Learning(PBL)を基本としている。1 年次に新たな学校設定科目「科学技術探究」を創設し「課題発見・解決能力」の養成を目的にアクティブ・ラーニングによるワークショップ形式の授業を展開した。また、SSH として次期学習指導要領で創設される「総合的な探究」を見越し、他校でも本校カリキュラムを採用できるモデル教材になるように工夫した。本研究ではPBL 導入前の課題発見・解決型授業カリキュラム開発および実践について報告する。