2018 年 33 巻 2 号 p. 93-96
本研究では,1987年に鹿児島県内で行われた調査の質問紙を参考に,星,月,雲,地面の下,季節感などに関する7つの設問で,選択肢,描画,記述式の回答方法からなる質問紙を作成し,現在の鹿児島県内の小学生を対象に,児童が持つ自然認識の調査を行った.その結果,雨雲の位置については,学年が上がるにつれて「太陽の周り」や「太陽のすぐ下」から「太陽と地面の間」「山の上」に変化し,校舎の下のようすについては,学年が上がるにつれて,地面の下の要素が増えていた.また,季節のイメージについては,「春」「秋」で,多くの児童が「植物」「気温」という要素を認識しており,そこからの学習の導入が望ましいと考えられる.