2019 年 34 巻 1 号 p. 27-30
本研究の目的は,米国の幼児教育おけるNature of Scienceの内容構成、さらには、幼児教育段階の科学教科書におけるNature of Scienceの内容構成を解明することである。研究の結果として以下の2点を挙げることができる。まず、米国の次世代科学スタンダードでは、Nature of Scienceの内容は、Kから第12学年まで8つの内容であった。それらは、教育内容の一部としてではなく、独立した学習内容として導入され、科学的工学的実践と領域横断概念と関連付けて学習することとなっていた。次に、幼児教育段階の科学教科書におけるNature of Scienceの内容構成は、科学的な「問い」に関する内容と「観察」についての内容に重点が置かれていた。最後に、幼児教育段階の科学教科書におけるNature of Scienceの内容構成は、次世代科学スタンダード前後で大きな変更がなかった.