日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
発表
小学校教員を目指す私立大学教員養成課程に在籍する大学生の理数科学力について
―私立A大学教育学部を事例に―
坂倉 真衣渡邊 耕二
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2020 年 35 巻 1 号 p. 1-4

詳細
抄録

児童・生徒の「理数離れ」の原因の1つとして,教員の「理数離れ」が指摘されている.中でも,近年小学校教員養成の認定課程を有する私立大学数が増加しており,今後小学校において理数教育の中心的役割を担う私立大学教員課程に在籍する学生の理数科指導力向上を図る必要がある.本研究では,私立大学教育学部生の理数科学力を明らかにすることを目的とし,A大学教育学部の学生を対象に理数科指導力に関するテストを実施した.テスト結果より,中学校程度の内容の問題への正答率は理科,数学ともに50%程度であること,理科,数学ともに変数を扱い段階を踏んで解答する関数的な考え方を用いる問題を苦手とする傾向があること,理科において実験計画の妥当性を検討する問題は他の問題と関連づけられていない可能性があることが分かった.これらのことから,小学校教員を目指す私立大学教員養成課程に在籍する学生の理数科指導力向上に向けては,理科,数学ともに段階を踏んで思考を働かせる能力の育成を行い,関数的な考え方を強化すること,理科において理科の知識のほか科学的な考え方を用いて実験計画の妥当性を検討する能力を育てる授業が有効であると考えられる.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本科学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top